環境問題への取り組み/省エネ

冷媒

オゾン層保護と温暖化防止に向けて=冷媒の変遷

清涼飲料自販機の冷媒としては当初、フロン=CFC(クロロフルオロカーボン)が使用されていました。CFCは発売当時、『夢の化学物質』ともてはやされましたが、オゾン層破壊が問題化すると、その原因物質とされました。このためモントリオール議定書によりCFCの製造・輸入禁止が決定されました。 自販機業界ではいち早くオゾン層保護を目的とし代替物質への転換を検討し、1990年からオゾン層破壊係数(ODP)の低い指定フロン=HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)への移行を開始しました。 さらに1998年にはODP0の代替フロン=HFC(ハイドロフルオロカーボン)への移行を始めました。 しかし、HFCはオゾン層破壊には影響がないものの、地球温暖化係数(GWP)が二酸化炭素の1000倍以上あることから、京都議定書で削減対象とされました。環境問題を最重要課題と考える自販機メーカー各社は2003年以降オゾン層破壊にも地球温暖化にも影響せず、かつグリーン購入法にも適合するグリーン冷媒(低GWP冷媒)への移行に注力しています。 この種の冷媒として現在自販機に採用されているのは、HC(炭化水素)、CO2(二酸化炭素)、HFO(1234yf)の3種類です。いずれもODP0、GWP4以下で地球環境にやさしい物質です。