環境問題への取り組み/省エネ

省エネ

20年間で消費電力量を70%以上カット

自販機は、24時間いつでも利用できるという便利さの反面で、消費電力量の低減が課題でした。このため日本自動販売システム機械工業会ではいち早く省エネ対策に取り組み始め、1991年から2012年までにわたる消費電力量低減計画により、缶・ボトル飲料自販機1台当たりの年間消費電力量を70%以上削減しました。現在も継続し低減しています。

『消費電力量低減自主計画』

  • 第1次低減計画(1991年~1996年)

    →缶・ボトル飲料自販機1台当たりの消費電力量を20%低減

  • 第2次低減計画(1996年~2001年)

    →すべての飲料自販機1台当たりの消費電力量を15%低減

『省エネ法に基づく特定機器指定』

  • 第1次指定(2000年~2005年)

    →省エネ法の特定機器に指定された缶・ボトル飲料自販機1台当たりの消費電力量低減目標値33.9%を超える37.3%低減を達成(業界平均)。

  • 第2次指定(2005年~2012年)

    →省エネ法の特定機器に指定された缶・ボトル飲料、紙容器飲料、カップ式飲料自販機は、2005年度出荷機の消費電力量を基準として、2012年度までに業界平均で、次の表のように低減させることが義務付けられ、これを達成しました。

消費電力量推移のグラフ

  • このような大幅な消費電力量の低減に当たっては、ゾーンクーリング、照明の自動点滅・減光、学習省エネ、真空断熱材の採用、ヒートポンプといった技術が開発、導入されています。

  • ゾーンクーリング

    冷蔵庫のように庫内全部を冷やすのではなく、部分的に、もうすぐ売れていく商品だけを冷やすことで消費電力量を減らす機能です。どれくらいの部分を冷やせばいいのかは、自販機に内蔵されたマイコンが、これまでの売れ行きデータなどから判断します(学習省エネ)。最近は、ほとんどの缶・ボトル飲料自販機にこの機能が付いています。

    ゾーンクーリング
  • 照明の自動点滅、減光

    自販機は、自動的に照明(蛍光灯)をつけたり消したりしています。屋外に設置されているものは周りの明るさを感知するセンサーでコントロールされています。

    また、蛍光灯自体もインバーターによって減光し、使用する消費電力量が抑えられています。最近ではより消費電力量の少ないLEDも採用され始めています。

    照明の自動点滅、減光
  • 学習省エネ

    自販機に内蔵されたマイコンが、これまでの売行きデータなどを分析し、その結果に応じてゾーンクーリングなどの省エネ機能を自動的に適切に働かせるという仕組みです。

  • ヒートポンプ

    庫内の冷却装置から出る熱を再利用し、ホット商品を温めています。この方式により、消費電力量が大幅に低減されます。

  • 真空断熱材の採用

    自販機の省エネでは、庫内の冷たさや温かさをできるだけ逃がさないでエネルギー効率を高めることがポイントになります。このため最近の飲料自販機には断熱材としてグラスウールなどを真空パックし金属フィルムで覆った保温効率の高い真空断熱材が使われるようになってきました。