Q: 欧米に比べて日本には自販機が多すぎませんか?
A:
自販機は利便性の高い社会施設として認知されており、必ずしも多すぎるとは言えません。ただし、自販機業界ではこのような声があることも真摯に受け止め、多いが故にできる社会貢献、例えば住所表示や災害対応などを積極的に進めています。
Q: 世界で一番自販機が普及している国はどこですか?
A:
絶対数ではアメリカが世界一で658万台(2012年末)が普及しています。しかし、人口や国土面積を勘案した普及率では、日本が世界一と推測されます。
Q: 日本で自販機が普及した主な理由はなんですか?
A:
主な要因は次の点があげられます。
- 1.治安のよさ
- 2.100円硬貨の大量流通
- 3.乗車券自販機の導入
- 4.缶コーヒーとホット&コールド自販機の開発
Q: 地域別の自販機普及台数データはありますか?
A:
全国の普及台数については、自販機データページで発表しております。なお、自販機の設置先は飲料メーカー・オペレーターが決定します。
Q: 自販機にはどんな種類がありますか?
A:
紙幣や硬貨を受入れ物品を販売したりサービスを提供する機械は、自販機と自動サービス機に大別されます。総務省の日本標準商品分類では次のように分類されています。
Q: 飲料自販機には商品を何本収納できますか?
A:
一般的な自販機で、缶飲料の場合500本程度です。
Q: 自販機を置くときに許可は必要ですか。
A:
缶・ビン・PETボトル入りの清涼飲料を販売する自販機を設置するときには許可は必要ありません。しかし、販売する商品によっては、設置に際して許可が必要となります。許可を必要とする主な自販機は、次のとおりです。
(1)カップ式自販機 | 食品衛生法に基づく調理機能の有する自動販売機営業の許可 |
(2)調理式食品自販機 | 食品衛生法に基づく飲食店営業の許可 |
(3)牛乳自販機 | 食品衛生法に基づく乳類販売業の営業届出 |
(4)酒類自販機 | 酒税法による酒類小売店免許 |
(5)たばこ自販機 | たばこ事業法によるたばこ販売人の認可 |
Q: カップ式自販機が屋外にないのはなぜですか?
A:
カップ式自販機の設置に際しては、食品衛生法に基づく調理機能の有する自動販売機営業の許可が必要となります。許可要件の一つとして、屋内に設置されていることが規定されています。
Q: 未成年者がお酒やたばこを自販機で買えないようにしていますか?
A:
自販機業界は、未成年者の飲酒・喫煙防止に前向きに取り組んでいます。屋外設置の酒自販機については、国税庁が「酒類自動販売機に係る取扱指針」に基づき、運転免許証やIDカードによる年齢識別装置を装着し、未成年には販売しない機能を付加した「改良型酒自販機」への置換えを指導しています。 たばこ自販機については日本たばこ協会、全国たばこ販売協同組合連合会、日本自動販売システム機械工業会が、taspo(非接触型ICカード)を利用し未成年者がたばこを購入できない「成人識別装置付たばこ自販機」を共同開発し、2008年から全国で一斉稼動しています。taspoについてはこちら>
また、全国小売酒販組合中央会は、午後11時~翌朝5時まで屋外設置の自販機の販売を停止する自主規制を実施しています。自販機メーカーは、これらの自主規制に則り予めタイマー機能を組み込んだ自販機を出荷しています。
Q: カードや携帯電話・スマートフォンでものが買える自販機はありますか?
A:
カードや携帯電話でものが買える自販機は、既に開発されています。カード対応自販機としては、磁気カードによるプリペイド方式、ICカードによる電子マネー方式、QRコード決済・バーコード決済などのコード決済方式があります。現在は、非接触型ICカードを利用した電子マネー方式のものが主流になっています。また、非接触型のICチップを内蔵した携帯電話によるキャッシュレス決済=モバイルベンディングも駅構内などで導入され、広く普及しています。
Q: ユニバーサルデザイン自販機はあるのですか?
A:
日本自動販売システム機械工業会が策定した乗車券自販機及び飲料・たばこ自販機のユニバーサルデザイン設計指針に則った自販機が駅、病院、学校、体育館等に設置されています。この設計指針は、車椅子を使用される方や目の不自由な方が自販機を利用する場合に戸惑うことなく商品等を購入できるよう、操作性や操作方法を規定した内容になっています。
Q: どのようにしてお札やコインが本物か偽物かを見分けるのですか?
A:
お札については、紙幣識別装置が挿入されたお札の磁気的・光学特性を検知し、予めプログラムされた本物のお札のデータと照合して真偽を判別します。一方、コインについては、硬貨選別装置が材質、直径、厚み、重さなどを総合的に検知し、真偽を判別します。
Q: 一部の飲料・たばこ自販機では腰をかがめず商品を取り出すことができて大変便利ですが、すべての自販機がこのようなタイプにならないのはどうしてですか?
A:
一般的な飲料やたばこ自販機は、庫内に収納した商品を落下させて販売する構造になっており、商品取出口は下の方にあります。しかし、消費者の多くから腰をかがめて商品を取出すのは不便だといった声もあり商品取出口を上部に取り付けた方式が開発されました。現状ではこのタイプの自販機は必ずしも十分に普及していませんが、今後は増えていくでしょう。
Q: 自販機で売られている缶飲料の温度は何度くらいですか?
A:
自販機で売られているコールド用缶飲料は、通常5℃前後に冷却して販売されています。一方、ホット用缶飲料は55℃前後に加温して販売されています。
Q: コインの投入口が横のものと縦のものがあるのはなぜですか?
A:
コインの投入口は、投入しやすさを念頭において取り付けられています。しかしながら、縦と横ではどちらが投入しやすいかについての定説はありません。このため両方が混在しています。現状では、飲料自販機やたばこ自販機は横のものが多く、乗車券自販機は縦のものが主流となっています。
Q: 自販機で商品の購入時はお金が先ですか?ボタンが先ですか?
A:
現金の場合、まずお金を入れ、ボタンを押します。また、電子マネー等のキャッシュレス決済の場合はICカード等をタッチした際に金額を引く必要があるため、商品を先に選択します。
Q: エコベンダーとはどのようなものですか?
A:
エコベンダーは、電力会社、自販機メーカー、清涼飲料メーカーが共同開発した省エネ型缶飲料自販機で、1995年から設置が始まりました。エコベンダーは、夏場には午前中に商品を冷やし込み電力需要がピークになる午後は冷却機能を停止し消費電力量をカットするとともに、電力需要を平準化し総体的なCO2排出量を抑制する画期的な自販機です。詳しくはこちら >
Q: 使用済み自販機の冷媒フロンはどのように処理されているのですか?
A:
冷媒フロンは、使用済み自販機の所有者である飲料メーカーやオペレータ(管理運営業者)が自ら回収するか、もしくは産業廃棄物処理業者などに委託して回収する方法がとられています。回収されたフロンは、破壊処理施設に持ち込まれ、適正に破壊処理されています。
Q: 自販機の照明が24時間ついているのは電気の無駄遣いではありませんか?
A:
最近の自販機は、周囲の明るさを感知するセンサーとタイマーが内蔵されており、照明の点灯時間を自動的にコントロールしています。これらの自販機のうち屋外ものは、センサーにより昼間は消灯し、夜に点灯しています。また、点灯中もインバータで消費電力量を約50%に制御しています。一方、屋内に設置された飲料自販機は、購買に支障を来す場所を除き24時間消灯を実施しています。なお、最近では消費電力量の少ないLED照明を搭載した自販機の普及が進んでいます。
Q: 自販機で売られている飲料の容器は、リサイクルされているのですか?
A:
自販機を展開する飲料メーカーやオペレータは、全国清涼飲料連合会及び日本自動販売協会による「自販機自主ガイドライン」に則り、自販機脇に空容器回収ボックスを付設しています。回収ボックスに入れられた空容器は、通常、飲料メーカーやオペレータが持帰り、自らもしくは廃棄物処理業者などに委託して、スチール缶、アルミ缶、PETボトルに分別します。分別された空容器は、リサイクル業者のもとに持ち込まれ、資源リサイクルされています。
Q: 地震時の自販機の転倒防止にはどのような対策をしていますか?
A:
自販機の設置に関しては屋外・屋内ともに、地震などによる転倒を防止するための据付基準(JIS規格)が制定されており、自販機業界ではこれを遵守しています。さらにアスファルトなどJIS規格で規定されていない場所でJIS同等以上の安全性が確保できる据付方法についても研究を進め、2008年4月に『自動販売機据付規準』を発行しました。
このように、様々な検証データをもとに設置方法を定め、より高い安全性の確保に取り組んでいます。この据付基準により震度6弱程度までの地震では自販機が倒れる心配はないと考えられます。
Q: 自販機の故障や苦情はどこに言えばよいのですか?
A:
自販機の故障や苦情については、その自販機の管理者に申し付けてもらえるよう機械の正面に管理者名、住所、連絡先電話番号を明記した自販機統一ステッカーが貼付されています。
Q: 自販機の高さや幅にきまりはありますか?
A:
日本自動販売システム機械工業会では、自販機の高さ基準として1,830mmと2,007mmを規定しています。現在、1,830mmのものが主流になっています。幅や奥行きについてのきまりはありません。
Q: 自販機の色にきまりはあるのですか?
A:
日本自動販売システム機械工業会、全国清涼飲料連合会、日本自動販売協会、日本自動販売機保安整備協会は、自治体や住民から景観調和を求められる地域に設置する自販機の色として「景観対応推奨カラー」を設定しています。景観推奨カラーはグレイッシュなベイジュ色で明度が低いため、自販機と周囲のものの明るさとの差が少なくなり、派手な色彩が少ない風致地区、住宅地区、オフィス地区などの景観との調和が図れます。また、 彩度に自然の木になじむ色味のイエロー系が加わっているため、無機質な感じが回避され、暖かみを醸しだすことができます。詳しくはこちら >
Q: 最近、金融機関だけでなく、駅やコンビニエンスストアでもATMを見かけますが全国でどのくらいありますか?
A:
約18万台です。(2022年3月末時点)